opposition タイプ2 は キングが opposition の状態にあるのは一緒ですが
Q の位置が タイプ1 と異なります。
タイプ2 で白先手の場合、 タイプ2 → タイプ1 にするのが良い場合と、そうでない
場合があるので注意しましょう。 黒 K が左右どちらの端列に近いかで対応が
異なるからです。
上局面では 黒 K が a ファイルの方に近いため、 1.Qe8 として a ファイル方向へ
黒 K を追いやっていきます。 タイプ1 となる 1.Qe8 は 局面2 をご覧ください。
続いて、黒先手を見ていきましょう。
タイプ1 で黒先手の場合、黒 K が動けないので R の動きを強いられましたが
タイプ2 で黒先手の場合は R が Q に攻撃されているため R の動きを強いられます。
1...Rb8 2.Qc6+ Kd8 3.Kd6 で勝利目前
1...Rb3 2.Qc6+ Kb8 3.Qe8+ で次手ダブルアタック
1...Rb2 と 1...Rb1 の変化をそれぞれ見ていきます。
1...Rb2 2.Qc6+
2...Kd8 3.Qf6+ でダブルアタック
2...Kb8
あともう少しの感じですが、 白 K より Q の方が 黒 K に近いため意外に厄介です。 3.Qe8+ 3.Qd6+ 3.Qf6 のどれが良いか? といった所ですが
最善手は 3.Qe4 の気づきにくい waiting move 。
3.Qe8+ は2番目に良いですが、読み切るのは容易ではありません。
3.Qd6+ では最善手より4手長引くのが憎らしいです^^;
最善手より 3手長引いてしまいますが無難な 3.Qf6 を見ていきましょう。
3.Qf6
3.Qe8+ のような読み切れない手を指すより、パターンにつながりそうな 3.Qf6
が良さそうです。
3....Rc2+ には 4.Kb6 で勝利目前
3...Rb7 4.Qd8+ Ka7 5.Kc6 は Philior's Position
3...Rb3 には 4.Qf4+! でダブルアタック間近
黒としては 3...Rb1 が最善手になります。
3...Rb1
4.Qh8+ から 5.Qh7+ ですぐダブルアタックがかかり決着が付きそうですが
4.Qh8+ Ka7 5.Qh7+ Rb7 の変化は容易ではありません。
4.Qh8+ Ka7
ここから 5.Qh7+ Rb7 となるのはその後の局面が厄介な感じです。
手数としては変わらないのですが、ここは 5.Qd4 でディスカバードアタックを狙うのが
が良さそうです。ちなみに最善手は 5.Qc3 です。
5.Qd4
ここで黒の最善手は何かというと、ここまでの記事をすべてご覧になっていれば
すぐ分かると思います。 5...Rb6 でチェックを防ぐ手です。
5...Rb6 の局面は 局面9の6 の記事内で同様の局面を扱いましたのでここでは
省略しますが、 5...Rb6 に対しては 6.Qe3 として ディスカバードアタックの狙いを
残すのがパターンでしたね。
他の変化も意外に厄介です。
5...Rc1+ 6.Kd6+! Ka6 7.Qa4+ Kb7 8.Qb3+ Kc8 9.Qa3
5...Kb8! 6.Kc6 Rc1+ 7.Kb6 Rb1+ 8.Ka6 Kc7 9.Qc4+ Kb8 10.Qd3 など
続いて 1...Rb1 の変化に移ります。
1...Rb1
2.Qc6+ 以降、 1...Rb2 の変化と似たような対応になります。
2.Qc6+ Kb8 と 2.Qc6+ Kd8 の変化をそれぞれ見ていきます。
2.Qc6+ Kb8
まずは 2.Qc6+ で 黒 K を端列へ追いやっておきます。
3.Qe8+ Ka7 4.Qe3
3.Qe8+ Kc7 4.Qe5+ Kd8 5.Qh8+ で次にダブルアタック などの変化もありますが
パターン的な 3.Qe4 が最善手です。
3.Qe4
ダブルアタックや 4.Kb6 の脅威があるため 3...Rb7 以外はすぐ勝敗がつきます。
3...Rb7 4.Kc6 Ka7 5.Qa4+ Kb8 6.Qa5 はphilidor's position
2.Qc6+ Kd8 の変化に移ります。
2.Qc6+ Kd8
3.Qd5+ からダブルアタックにつながりそうです。
3.Qd5+ Kc7 4.Qe5+ Kd8 5.Qh8+ で次手ダブルアタックなど
これで 局面12 の記事は終わりますが、タイプ2 は タイプ1 より変化が多くなる
感じがします。
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